おはようございます。北海道十勝鹿追町の公務員、図書館で働いている石川誠です。
読書が趣味です。昨日は近くの本屋さんへ。
いろいろな読書術、読書法について考えてみたいなーと、そんなセレクトが多くなっています。
「ひらめき教室」は、少年ジャンプで暗殺教室や魔人探偵脳噛ネウロを書いていた松井優征さんの名があったので、面白そうだなーと買ってみました。
「夜型人間のための知的生産術」は、Facebookの投稿で、師匠の藤村先生が買って嬉しそうにしていたのを見て探してきました。SNS消費ですね。
「100分でde名著 ハンナ・アーレント 全体主義の起源」は、うちの図書館で、中学生向けの学級貸し出しに「自分をつくるテツガク」がセレクトされていたのをチラ見して、はじめてアーレントを知りました。その中で、「エルサレムのアイヒマン」に触れられていて、ユダヤ人を強制収容所に送り続けた『悪』は、真面目な思考停止から来ている(省略すると齟齬が生じてこわいのが哲学ですが…)と知り、衝撃でした。
こどものころ、ナチスドイツのアウシュビッツ収容所のガス室で無辜の市民がどんどん殺されていった歴史を知っておそろしいと思ったのですが、大人になって知って、もっとおそろしいのは、収容所に送り込んでいる人間が、『ユダヤ人を許すな! ユダヤ人を苦しめてやれ!』という悪意や殺意ではなかったこと。『上から言われたから真面目に、どうしたら効率よく処理できるか一生懸命やりました』と裁判で話すアイヒマン。
書いていて身震いがしますが、しかし、正直に言うと、ボクも組織にいて、ちょっとだけわかる気がしました。「エルサレムのアイヒマン」が衝撃や反発を受けたのも、人々は内心、『あってはいけないことだけど、でも、ちょっとあるかも…。いや、ダメだけど、ちょっと…』と思ったのではないでしょうか。
どうなのでしょう。たとえば、日本に例えると、最高裁判所で死刑判決が確定された。死刑を行うのは裁判官ではなく、死刑執行人です。執行人は、判断の権限がなく、法務大臣が決定します。執行人は、絶対言わないでしょうけど、「俺、この人無実だと思うんだけど」と言って職務を遂行しない、ということにはならないですよね。法治国家ですから。
なんとも、正解が分からないことを考えるのが哲学で、もちろん人の生き死にがかかることとは別ですが、日常の仕事の一つ一つの正しさを考えているととても終わらない…。
と、そんなことを思って、でも考えないとアイヒマンか…、と思って買いました。
ああ、恐ろしい。
さて、それはそうとして、「へー、こんな本、あるんだ。ちょっと読んでみようかな」というきっかけになってほしいと思って「今日は何の日?」をテーマに図書館の本を紹介しています。
田中みのるさんのメルマガによると(田中さんのホームページでも調べられます)だいたい一年365日、「何かの日」になっているそうです。
さて、10月21日はこんな日です。
あかりの日、国際反戦デー
※【あかりの日】
1879年(明治12年)のこの日、アメリカの発明王トーマス・エジソンが作成した
白熱電球がこの日までの3日間、灯り続けたことにちなみ、日本電球工業会、日本電気協会などが1981年(昭和56年)に制定した。
ちなみにフィラメントには高温でも融解しにくい京都・石清水八幡宮の孟宗竹(モウソウチク)が使われた。
1年間の照明器具の生産数は19万9173台。(社団法人日本照明器具工業会,2002)
あかりのありがたみを認識する日。
夜遅くまで本が読めるのはあかりのおかげですね。ありがたいです。
「頭がよくなる照明術」結城未来 PHP研究所 2006年刊行
なんと、こういう本がありました。気になります。
やっぱり、エジソンといえば発明ですよね。
「みんなが知りたい!『世界の大発明』がわかる本」プロジェクトM メイツ出版 2005年刊行
この本は読んだ人に新たな発見をもたらします。きっと。
「2000年間で最大の発明は何か」ジョン・ブロックマン 草思社 2000年刊行
むむ、何でしょう。
人類の一番役に立っているものかな…。
本? 違うかな…。
※【国際反戦デー】
1966(昭和41)年、日本労働組合総評議会(総評)がアメリカ軍のベトナム戦争介入
に反対する全国政治ストライキを計画し、同時に全世界の労働団体・反戦団体に呼びかけ、
この日が反戦の日になった。
「もしそれがわたしだったら(24の反戦詩集)」赤木かん子 自由国民社 2003年刊行
図書館の発明の母、赤木かん子さん。詩集も編まれていました。気がついていなかった…。不勉強でした。これも読んでみたいです。
「『反戦・脱原発リベラル』はなぜ敗北するのか」浅羽通明 筑摩書房 2016年刊行
むむむ。
平和や反戦を唱えると「非国民!」と謗られる世の中だけは、もう来てほしくないです。思想や言論が自由であることは、アイヒマンを生まないためにも大事だと思います。
今日はこのあたりで。
それでは~。
投稿者プロフィール
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北海道鹿追町の図書館で働いています。心に残っている本は、一冊というのはとても難しいのですが、小学校高学年で読んだ「がんくつ王」です。
物語を心に宿すことのできる、読書の魅力を伝えていきたいです。
こちらのブログは、個人の意見を書き連ねています。
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