こんにちは。北海道十勝鹿追町の公務員、図書館で働いている石川誠です。
さて、「へー、こんな本、あるんだ。ちょっと読んでみようかな」というきっかけになってほしいと思って「今日は何の日?」をテーマに図書館の本を紹介しています。
田中みのるさんのメルマガによると(田中さんのホームページでも調べられます)だいたい一年365日、「何かの日」になっているそうです。
6月4日はこんな日です。
侵略による罪のない幼児犠牲者の国際デー(International Day of Innocent Victims of Aggresion)、虫の日、ムシの日、土地改良制度記念日、ローメンの日、虫歯予防デー、蒸し料理の日、蒸しパンの日
侵略による罪のない幼児犠牲者の国際デーでした。
侵略自体がいけないことですが、それにより、弱いものが犠牲になります。
国同士の争いや政治に何の責任もない幼児が犠牲になるのはとても悲しいことです。
「三つの願い パレスチナとイスラエルの子どもたち」デボラ・エリス さ・え・ら書房 2006年刊行
第二次大戦中に迫害を受けたユダヤ人は、自分たちを守るための国家が必要だと考えてイスラエルという国を作りました。しかし、その土地パレスチナは三つの宗教の聖地でした。争いは止まず、多くの人びと、老若男女が犠牲になっています。
そこでで暮らす子どもたちの日常が語られています。平和な日本で暮らすボクにはとんでもない非日常で、ショックを受けました。
パレスチナ兵とイスラエル兵がお互いに争うだけでなく、市民も犠牲になり、学校が封鎖されたり町が爆破されたりしています。家ごと家族を失った子。自分も傷つき車いす生活になってしまった子。銃を持った兵士の尋問におびえる子…。
イスラエル人のメラブさん(取材時13歳)は、「パレスチナ人は敵。イスラエルの兵士が守ってくれる。パレスチナの子どもなんて一人も知らない」と話します。隣町のお祭りを楽しみにしている女の子です。
パレスチナ人のマルヤムさん(取材時11歳)は「自分たちを苦しめるイスラエルの兵士を殺したいほど憎んでいるけど武器がないからできない」と言います。美女と野獣のお話が好きな、女の子です。
著者は取材の中で子どもたちに三つの願いを聞いているのですが、「医者になりたい」「
平和が訪れることを願いますが、自分や家族の命や生活が奪われたり、脅かされている状況が複雑に絡んで、罪のない子どもたちがお互いを敵同士であると認識しています。この連鎖が断ち切られればよいのですが…。
うってかわって、虫の日でした。
「昆虫たちの世渡り術」海野和男 河出書房新社 2016年刊行
昆虫も生き抜くために進化してきました。エサをうまく獲れるように、エサとして捕えられないように。
「花と野菜の病害虫対策」ブティック社 2012年刊行
しかし人間にとって困る虫は、やっつけられてしまうのでありました…。
無情であります。
「虫の虫」養老孟司 広済堂出版
こちらは「バカの壁」でもおなじみ、養老孟司さんです。気になるタイトルのつけ方がうまいですね。
「名探偵コナン理科ファイル昆虫のひみつ(テストに役立つ!授業の予習・復習に役立つ)」青山剛昌/原作 小学館 2011年刊行
こちらは楽しく読んでいるうちに自然とおぼえてしまうシリーズです。子ども達がよく手に取ってくれます。
「びっくりどっきり寄生虫(だれかが、きみを食べている)」ニコラ・デイビス/文 フレーベル館 2008年刊行
こちらもインパクトのあるタイトルです。『人が食べられる』ということでは虎や熊を想像しますが、確かに寄生虫にも食べられますね。こわいです。
虫歯の日でした。
「虫歯のない子に育てる親の習慣(乳歯期の今が、大事です!)」大沢一雄 中経出版 2011年刊行
確かに、子どもの習慣は親が作る側面があります。
「少年少女ファーブル昆虫記1」ファーブル あかね書房 1957年刊行
虫といえばファーブルですが、なんと60年前の刊行です。すごい。
今日はこの辺りで。
それでは。
投稿者プロフィール
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北海道鹿追町の図書館で働いています。心に残っている本は、一冊というのはとても難しいのですが、小学校高学年で読んだ「がんくつ王」です。
物語を心に宿すことのできる、読書の魅力を伝えていきたいです。
こちらのブログは、個人の意見を書き連ねています。
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