新書コーナーにどうして古い本があるの? 図書館のひみつ

『新書』とは、新しい本のことではないのです。意外と知られていない、『新書』と『新刊書』の違いのおはなし。

こんにちは、北海道の十勝、鹿追町図書館の石川誠です。

 

『新書』って、コトバを見たら、「新しい」の文字が入っていますから、『新書コーナー』って表示があったら新しい本が並んでいると、思っちゃいますよね。

ところがそうではないのです。

「え? どういうこと?」

はい、いわゆる『新書』は、やや薄めのソフトカバーの本で、だいたい1000円でおつりが来るくらいで手に入ることが多いです。

大きさを比較。左から文庫(105mm×148)、新書(103×182)、四六判(128×188)

それとは別の区分けで、『新刊書』は、新しく刊行された本です。刊行後、しばらくすると新刊書とは呼ばれなくなるのです。

 

「なるほど、んん? 新しく刊行された○○タイプの本は、新刊書なの?新書なの?」

とお思いの方、鋭いです!

それは、新刊書(新刊ともいいます)であり、新書です。

でも、しばらく経つと新刊書ではなくなりますが、永遠に新書です。

 

「しばらくって、どれくらいのこと?」

ええと、その扱いは本屋さんや出版社さん、図書館によって違うのですが、ボクは三ヶ月くらいは新刊としてつきあっています。

まとめ

新書コーナーに古い本があるのは、「新書」は新しいか古いかではなく、本の大きさのことなのでした。つまり、新書コーナーとは「新しい本のコーナー」という意味ではなく、そのサイズの本が並べられていますよ、ということなので、ちょっと紛らわしいのです。はい。

投稿者プロフィール

石川 誠
北海道鹿追町の図書館で働いています。心に残っている本は、一冊というのはとても難しいのですが、小学校高学年で読んだ「がんくつ王」です。
物語を心に宿すことのできる、読書の魅力を伝えていきたいです。
こちらのブログは、個人の意見を書き連ねています。

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