「へーっ、こんな本、あるんだ!」と、思ってもみないジャンルの本との出会いになる(かもしれない)、そんなブログです。
おはようございます。北海道は十勝、鹿追町図書館で働いている石川誠です。
「本離れ」が、どんどん進んでいる感があります。面白い本がいっぱいあるんですけどねー。
「ふだん、本は読まないんだよね」という方でも、なにかしら趣味や興味のあることはお持ちですよね。
そのジャンルの本なら、「ちょっと気になるな」ということがあるかもしれません。
だいたいの公共図書館は、すべてのジャンルに対して満遍なく収集するようになっています(まあ、偏りは多少あるかな…)。
ボクの勤める、鹿追町図書館(北海道の十勝にあります)は約8万冊の蔵書。
これだけあれば、誰かしらにピッタリくる本があるはずです。
しかし、しかしです。数が多いだけに、そのピッタリくる本に「出会えるか出会えないか」ということがあります。書架にあっても埋もれてしまうのですね。
決して広い図書館ではないのですが、働いているボクでさえ、「あ、これ面白そう」という本に、急に出会うことがあります。せっかくですのでボクだけではなく、ネット上でも誰かに必要な本に出会ってもらいたいと思ってブログを書くことにしました。
あ、本題までの話が長い、とよく言われます。ごめんなさい。
多くの本たちの中から、「今日は何の日?」のきっかけで新たに出会ってみよう。
そんな試みで、本を紹介しています。
今日が何の日の解説は、田中みのるさんのメルマガ・ホームページから。
10月5日はこんな日でした。
時刻表記念日、社内報の日、折り紙供養の日、レモンの日
さて、このタイトルで探して、どんな本がありますか…。
キーワードで鹿追町図書館の本を蔵書検索してみます。
あ、これはHP上の検索ページでどなたでも使えますよー。
※【時刻表記念日】
1894(明治27)年、庚寅新誌社から日本初の本格的な時刻表『汽車汽船旅行案内』 が出版された。
福沢諭吉の勧めにより手塚猛昌が発行したもので、イギリスの時刻表を参考に、発車時刻や運賃のほか、沿線の案内や紀行文等も掲載されていた。
【北海道 化石としての時刻表】柾谷洋平 亜璃西社 2009年
【「時刻表」舞台裏の職人たち】時刻表OB会 JTB 2002年
日本の鉄道のダイヤは狂わないことで有名ですよね。
たまに行った時に品川駅で電光掲示板を見ていると、実に緻密にあちこちに走っていて、そしてさらに各駅や空港で別の列車やバスや飛行機につながっているのは、どうやって考えているのか…。
尊敬します。
※【社内報の日】
社内報は企業(組織)の内側から効果を発揮するインナーコミュニケーション・メディア。
社内報の役割を再認識して企業を元気にするために活用を促進しようと、社内報の企画、編集、製作のサポートからコンサルティングを手がける(株)ナナ・コーポレート・コミュニケーションが制定。
日付は10と5で社内を統合(トーゴー)するという語呂合わせと、10月の第1週に優秀な社内誌企画を表彰する「全国社内誌企画コンペディション」が開かれていることから。
「社内報」のキーワードで蔵書検索するも、0…。
一冊くらいあってもいいかな…。
※【折り紙供養の日】
折り紙作家の河合豊彰さんが提唱。河合氏は仏像作品を発表している。達磨忌の10月5日と花祭りの4月8日。
実は、折り紙の本の蔵書、とてもたくさんあるのです。当館のホームページの蔵書検索のキーワードは、「おりがみ」「折り紙」「おり紙」「折紙」で出てくる本が違ったりするのでちょっと注意が必要です。
「おりがみ」で検索すると子ども用のおりがみの本、「折り紙」で検索すると大人用の本が出てくる傾向が強いです。
こんな感じになります。
ボクの一押しはこの本。
【滞空型キッズおり紙ヒコーキ(長くよく飛ぶ20機)】戸田拓夫 いかだ社 2018年
子どもの頃、紙ヒコーキを作って飛ばし合いっこしましたよね。カッコよくて遠くまで飛ぶ奴ができる友達、スゲー!と称賛されてました。
なつかしー。
お子さんと童心に帰って遊びませんか?
※【レモンの日】
1938(昭和13)年、高村光太郎の妻・智恵子が亡くなった。
智恵子は精神病を病んでいたが、亡くなる数時間前にレモンをかじり、智恵子はもとの智恵子となり/生涯の愛を一瞬に傾けた智恵子抄『レモン哀歌』より という日である。
【レモンちゃん】さとうめぐみ PHP研究所 2017年
ともだちに、レモンちゃんってニックネームの人がいるんですが、いつも元気です。
お酒を飲むと賑やかすぎるけど、いい人です。
【レモンアイスでちょっぴり背伸び】令丈ヒロ子 あかね書房 2004年
甘いだけでなく、ちょっと酸味のある大人に近づいた味ですよね。
【101個目のレモン】俵万智 文芸春秋 2001年
歌人俵万智さんのエッセイと短歌集。読み心地がいいと評判です。コトバで食べていける方のセンスってすごいと思います。
【檸檬】梶井基次郎 立東舎 2017年
リバイバルされて登場しました。ジャケ買いならぬ表紙買いをしてしまう、素敵なイラストに惹かれます。
文豪の名作であればあるほど「小説は内容だよ、表紙で釣るなんて邪道」と思う向きもあるかもしれませんが、ボクはいいと思います。
【檸檬夫人】団鬼六 新潮社 1999年
むむ、こ、これは…!
今日も幅広い本に出会えました。
そして図書館の書棚では、さらに多くの本たちがお待ちしています。ぜひお越しくださいねー。
投稿者プロフィール
-
北海道鹿追町の図書館で働いています。心に残っている本は、一冊というのはとても難しいのですが、小学校高学年で読んだ「がんくつ王」です。
物語を心に宿すことのできる、読書の魅力を伝えていきたいです。
こちらのブログは、個人の意見を書き連ねています。
最新の投稿
- 未分類2020.11.01【リモートや動画の時代こそ『離見の見』】
- エクスマ2020.09.25「ブログ書けない病」にかかっていました。
- 橋本亨さん2020.05.22自分のことより相手のことを先に、という考えはうまくいかない。
- ブックカバーチャレンジ2020.04.24ブックカバーチャレンジ1日目 メルニボネの皇子